AMDがついにRyzen3000の情報を正式に発表した。
CPUだけでなく対応するマザーボード、そしてGPUについての情報も出ている。
そこで今回は発表されたRyzen3000シリーズ、X570マザボ、Radeon RX5000のスペック、発売日や価格についてまとめる。
Ryzenについて
ざっくり言えばIntelのCoreシリーズと対を成すAMDのCPUブランド名。
過去記事を参照。
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Ryzen 3000 の発売日と価格
Ryzen3000シリーズの性能
性能と価格は以下の通り。
CPU | コア/スレッド | 速度 | TDP | 価格 |
---|---|---|---|---|
Ryzen 9 3900X | 12コア/24スレッド | 3.8~4.6GHz | 105W | 499ドル |
Ryzen 7 3800X | 8コア/16スレッド | 3.9~4.5GHz | 105W | 399ドル |
Ryzen 7 3700X | 8コア/16スレッド | 3.6~4.4GHz | 65W | 329ドル |
参考:
【イベントレポート】【速報】AMD、新「Zen 2」アーキテクチャで12コアの「Ryzen 9 3900X」 - PC Watch
参考までにハイエンド向けCPUである Threadripper 2920X
と比べると Ryzen 9 3900X
は速度はあまり変わらないが、消費電力が小さくて安い。
Threadripper側の利点はメモリスロットが多く使える点くらいなので、Threadripper 1920、2920シリーズは今後価格下落が起こるだろう。
CPU | コア/スレッド | 速度 | TDP | 価格(2019年05月) |
---|---|---|---|---|
Threadripper 2920X | 12コア/24スレッド | 4.3GHz | 180W | 625ドル |
対応マザーボードX570
Ryzen3000シリーズは従来のRyzen用マザーボードでも動作するが、能力を最大に引き出すにはマザーボードも最新のものを使う必要がある。
その最新のマザーボードX570がRyzen3000シリーズと同時に発表された。
PCI Express(PCIe) 4.0に対応
X570マザーボードの最大の特徴はPCI Express(PCIe) 4.0に対応しているということ。
PCIe4.0はPCIe3.0よりバンド幅が2倍になっており、理論上同じ時間に2倍のデータをやりとりできる。
PCIeスロットは主にGPUに使われてきたが、最近はNVMeという『PCIeスロットを使うSSD』も登場しており、PCIe4.0による速度向上が得られるという。
既存のPCIe 3.0からバンド幅が2倍となり、同社のテストによれば、対応SSDではすでにリード4,991MB/s、ライト4,439MB/sの速度を達成したという。
【イベントレポート】ASUS、PCIe 4.0対応の第3世代Ryzenに最適化したAMD X570マザー - PC Watch
Radeon RX5000シリーズ
さらに新しいGPUであるRadeon RX5000シリーズも発表されている。
かねてから噂されていた7nmのNAVIアーキテクチャを取り入れて作られており、当然PCIe4.0に対応している。
スー氏は、「NAVIの最大の特徴は、従来までの製品で採用されていた『GCN』ではない、完全に新しいアーキテクチャを採用していること、そしてPCI Express Gen 4に対応していることだ」と述べ、NAVIが完全に新しいアーキテクチャの製品になることを強調した。
【イベントレポート】AMD、NAVIこと「Radeon RX 5000」シリーズGPUを7月出荷 ~新設計のRDNAアーキテクチャ採用、GCN比で性能1.25倍/電力効率1.5倍に - PC Watch
AMDの発表によるとNVIDIAのRTX2070よりも性能は上とのこと。
恐らくRTX2070より価格は安くなるはずなので、ゲーム用途の場合はRadeonは大きな選択肢となるだろう。
機械学習用途の場合は、まだNVIDIAに比べると対応するライブラリが少ないので、今後の普及に期待したい。
発売日
発表されている発売日は以下の通り。
マザーボードについては記載が無かったがRyzen3000より遅くなることはないと思われる。
製品 | 発売日 |
---|---|
Ryzen3000シリーズ | 2019年07月07日 |
X570マザー | (情報無し) |
Radeon 5000シリーズ | 2019年07月中 |
日本での発売がいつになるか、続報が待ち遠しい。