こんなニュースを最近よく耳にする。
iPhoneと言えば携帯ショップで広いエリアを確保する最も売れているスマートフォンのはず。
そこでiPhoneがインドで売れない理由を調べてみた。
Apple Storeの問題
インド10億以上とも言われる巨大な人口を持つマーケットであるが、Apple Store が無い。
無いというか、これから作るという状況。
インド初のApple Storeは、首都ニューデリーと、iPhoneの生産を行なっているインド南西部のベンガルールに、2020年頃に開店する計画です。
インドに世界最大規模のApple Store、2020年頃に出店へ - iPhone Mania
Apple Store が無い背景には、インドは国内の産業を守るため国外企業の参入に対して障壁を高く設定している。
要は外国企業に厳しいのである。
スマートフォン市場が成熟し、販売が伸び悩む中、今後の成長が見込めるインド市場には各社が期待の視線を寄せています。しかし、国内産業の振興に力を入れるインド政府は、外国企業による直営店設置許可の条件として、製品の30%以上が同国内で製造されていることを課しています。
Appleの悲願、インドのApple Store開店が許可へ!政府高官語る - ライブドアニュース
では売るところが無いかと言えばそうではない。
直営店(Apple Store)が無いだけで、販売店は存在する。
人気の問題
前の記事で述べたが、世界では意外とiPhoneは売れていない。
むしろ日本で売れすぎていることが異常とも言える状況。
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世界から見ると日本のiPhoneのシェアの高さは異常
今のところiPhoneのシェアが高いのは比較的アメリカ寄りの先進国に限られており、インドはこの条件に当てはまらない。
(実際売り場はサムスンが広く、また日本ではあまり見ないモトローラのスマホを見ることが多かった。)
金額の問題
そもそもだが、iPhoneは高い。
Amazon.inでiPhone8の価格を調べたら約57000ルピー。
2019年2月のレートだと88000円くらい。
Amazon.co.jpでiPhone8の価格を調べると69000円。
意外かも知れないが、海外だとiPhoneは余計に高いのである。
所得の問題
超優秀な人はさておき、一般的なインド人の所得は高くない。
有名企業であるOracleでも以下のような給与水準。
- シニアエンジニア:年収150~200万円
- 開発マネージャー:年収400万円
この給与水準で10万円近いiPhoneを買うのは無茶というものだ。
まとめ
- 売り場はある
- でも日本以上の値段
- そして給与が高くないので買えない
このような理由からiPhoneが売れていないものと考えられる。
モノは良いのでもう少し庶民の手の届く価格になるのを願うばかりだ。