Python

numpy.isnanでTypeError: ufunc 'isnan' not supportedになる原因

numpy.isnanでTypeError: ufunc 'isnan' not supportedになる原因

numpy.isnan() したら TypeError になった…


Pythonで配列データを数値計算するのによく使われる NumPy

配列データを扱う様々な関数が用意されていて便利である。

そんな NumPy の持つ機能の一つに isnan() がある。

isnan()は名前の通り、値が nan であるか判定する機能だ。

それを使った際にこんなエラーが出てしまうことがある。


TypeError: ufunc 'isnan' not supported for the input types, 
and the inputs could not be safely coerced 
to any supported types according to the casting rule ''safe''


何故 TypeError が発生するのか。

そこで今回はnumpy.isnanでTypeError: ufunc 'isnan' not supportedになる原因について紹介する。

この記事を書いている人


システムエンジニア、AIエンジニアと、IT業界で10年以上働いている中堅。PythonとSQLが得意。

記事を読むメリット

numpy.isnanでTypeError: ufunc 'isnan' not supportedになる原因がわかり、nan判定で失敗しなくなる


データ準備

まずはnanを含むデータを準備する。

以下の内容のCSVを isnan_sample.csv として保存する。

isnan_sample.csv

id,age,score
"a",12,100
"b",,105
,12,90
"d",13,85

そしてpandas.DataFrameとして読み込む。

DATA

import pandas as pd
import numpy as np

df1 = pd.read_csv("isnan_sample.csv")
print(df1)

#     id   age  score
# 0    a  12.0    100
# 1    b   NaN    105
# 2  NaN  12.0     90
# 3    d  13.0     85


このデータを使って解説していく。



numpy.isnanでnanを判定する

まず numpy.isnan() をするとnanを判定できる。

SAMPLE

print(df1["id"].loc[2])

# nan

print(np.isnan(df1["id"].loc[2]))

# True


0行目から数えて2行目はid列の中身が nan である。

それを isnan() で判定すると True が返される。




他の行にnumpy.isnanを用いるとエラーになる

numpy.isnan() をするとnanを判定できるが、nanではない行に使うと何故かエラーになってしまう。

SAMPLE

for idx, row in df1.iterrows():
    print(row["id"])

# a
# b
# nan
# d

for idx, row in df1.iterrows():
    print(np.isnan(row["id"]))

# TypeError: ufunc 'isnan' not supported for the input types, 
#  and the inputs could not be safely coerced 
#  to any supported types according to the casting rule ''safe''


numpy.isnanでTypeError: ufunc 'isnan' not supportedになる原因

何故 numpy.isnan()TypeError: ufunc 'isnan' not supported になってしまったのか。


原因は文字列

確認のために、数値とnanが含まれる列に isnan() を使ってみる。

SAMPLE

for idx, row in df1.iterrows():
    print(row["age"])

# 12.0
# nan
# 12.0
# 13.0

for idx, row in df1.iterrows():
    print(np.isnan(row["age"]))

# False
# True
# False
# False


このように数値と nan が入っているage列に対して isnan() してもエラーにはならない。

つまり文字列が入っている列には isnan() は使えないということになる。


じゃあどうやってnan判定すればいいのさ?
別の方法があります



pandasでnan判定するにはisnaを使用

pandasでnan判定するには numpy.isnan() ではなく、pandas.isna() を使用する。

使い方としては以下の通り。

SAMPLE

for idx, row in df1.iterrows():
    print(row["id"])

# a
# b
# nan
# d

for idx, row in df1.iterrows():
    print(pd.isna(row["id"]))

# False
# False
# True
# False


numpy.isnan() では文字列を判定させるとエラーになっていたが、 pandas.isna() では正しくTrue/False判定ができているのがわかる。




まとめ

今回はnumpy.isnanでTypeError: ufunc 'isnan' not supportedになる原因について解説した。

numpy.isnan() でエラーになるポイントは以下の通り。

ココがポイント

  • numpy.isnan()TypeError になるのは文字列をnan判定させたから
  • 代わりに pandas.isna() を使えば文字列でも正しくnan判定できる




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